2008年2月29日金曜日

「育て愛校心」授業で校歌や建学精神?

学生に学校の歴史や建学の精神などを教える「自校教育」を始める大学が増えている。愛校心を育てることで、大学のブランドイメージを高めたり、寄付金を増やす思惑があるといい、中には校歌を教える講義も。「学生が自分を見つめ直す機会になる」との見方がある一方、学生などからは「わざわざ授業にしなくても」と冷めた声も漏れる。

ニュースソース
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news002798.html

愛校心を育てるには、教える側にも愛校心がなければできない。
この大学に入ってよかったと思える大学は学生にとってもそこで働く教職員にとってもどれだけあるんだろうか。
大学という斜陽産業で働く者にとっては、自分の大学ではなく自分の仕事を守ることに精一杯という者も多い。

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2008年2月28日木曜日

教員の転出

検索した結果の中に20年前に卒業した出身大学のホームページがあり、そこから教員の一覧をみると僕が学生時代に習った先生方がまだたくさんおられた。
「おじいさん」だと思っていたけれど、実はあの時は若かったのかと思いながら、よく考えてみると,今僕が勤務している大学と短期大学部では5年経つと教員がかなり入れ替わっている。
任期制での採用が増えてきたこともあるが、そればかりでなく任期の無い教員も多くが転出する。
やはり、出身大学は私の勤務している大学よりはよほど居ごごちがいいのだろう。
教員として、研究者として安定した研究拠点があるということはやっぱりいいな。
おそらく学生にもそれは伝わるんでしょう。
任期制ばかりで採用している大学の若い教員は特に大学への帰属意識よりも自分の研究分野への帰属意識が強く少しでも環境の良いところへ転出したいと思うのも無理はない。
「任期制に関する法律」には、やはり弊害がたくさんある。

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2008年2月27日水曜日

不正の2法人処分 大学や学部の新設認めず

文部科学省は27日、大学や短大の新設申請時に不正があったとして、学校法人夙川学院は2012年度まで、同純真学園は10年度まで、それぞれ大学や短大、学部、学科の新設を認めないとする行政処分を両法人に通知した。

夙川学院大学では運動場の借用期間が必要年数を満たしていなかったほか、その運動場も実際には駐車場などに使っていた。
純真短大は看護学科など4学科の新設を申請した際、山崎正行学長(当時)が過去に日本文理大で助教授を務めたなどと虚偽の経歴を書類に記載していた。純真学園はその後、申請を取り下げた。教員らからの投書で発覚したという。

ニュースソース
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008022701000569.html

夙川学院では十分な資産が無いにもかかわらず無理な大学設置をしたケースだ。
純真短大は典型的なワンマン経営だったのだろうか。学長の経歴は大学助教授ではなく専門学校の教員だったらしい。
専門学校教員だったということが悪いのではなく、経歴を詐称してまで学長に据えたことは教授会の意思とは全く違う力がはたらいての選出だったのだろう。
内部告発という結果での発覚ということは、この法人の労使関係を物語っている。
報道での文部科学省の処分内容では「それぞれ大学や短大、学部、学科の新設を認めないとする行政処分を両法人に通知した。」ということだが、経常費補助などは通常どおりでるのだろうか。
大学そのものの設置や学科の設置に関しての不正である以上補助金を通常通りに出すということには疑問が残る。

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2008年2月26日火曜日

高校教員からみた大学の募集活動

今の職につく前、10年間ほど高校の教員をしていた。
担当科目の関係で3年生の担任が長かった。
当時は今ほど大学の教員が高校へ募集活動には来ていなかったけれど、それでも定員確保が厳しくなってきた大学からは、指定校推薦の書類をもってせっせと営業活動にやってきた。
年配の進路指導の教員は、「大学教授がわざわざ書類を持ってきてくださって」なんて単純に喜んでいたが、若い教員の仲間内では、「あそこは危ないんじゃないか?」という話をしていた。
教員が授業や研究の合間に学生募集に回らなければいけないほど大変なの?っていう具合。
今では多くの大学が高校回りを教員がやっているので、どこも大変だなと思う程度でしょうが。
大学内でも高校回りが必要だといっているのは、募集対策で教授や准教授として採用された年配の元高校の校長であることが多い。
結構、彼らは第二の人生を大学の教員として暮らしているということが自慢のようだ。

僕が高校回りの大学教員の募集活動の話を聞く立場であったときに感じていたことは、突然連絡無しにやってこられて、要領の得ない話を聞かされるのはとても迷惑だったということ。
お昼休みなんかに来られるともう最悪で、昼食を取れずに3時過ぎまで授業なんていう時には本当に最悪だった。
指定校推薦以外では、1つの大学だけを薦めるということは絶対にありえません。
薦めた学校に入学後、その生徒から苦情が来た場合、責任をとる事ができません。
大学の内容を良く知っていて薦められるという大学って、普通は自分の出身大学ぐらいじゃないでしょうか。
高校を回るよりももっと高校生や受験希望者に直接働きかけられる広告媒体を使ったほうが効果的だと思います。まず受験生に直接知ってもらうこと。

今ではインターネットを活用すれば、進路の先生からよりも多くの情報を得ることができますが、やはり自分の目で見ることが大切。
高校教員時代に受験生に言っていたことは、大学を見に行った時、「必ず図書館と食堂や売店を見てきなさい」ということです。
意外と高校の図書室のような図書館しか持っていないところがあります。
また、郊外で文具や雑貨店、食べ物のお店が無いにもかかわらず、食堂や売店が貧弱で不便な大学もあります。
年間100万円以上の授業料を払うのだから、学生へのサービスがどれだけあるのか見てきなさいということです。
こんなことは、高校回りできた大学の先生は進路担当の高校の教員には教えてくれません。


そう言う僕も今では大学広報の方針で授業と研究の合間に高校回りをせっせとやっていますが…



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大学全入時代の教員任期制

大学全入時代で私学経営も大変な中、任期制での教員採用は制度本来の意味ではなく、意に添わない教員の排除の道具や、低コストでの大学維持に悪用されるケースがある。大学間の人的交流の促進と研究の活性化を名目に,文部省が法制化した制度ではあるが、果たして本来の意味での任期制として捉えている大学はいくつあるのだろう。
研究が重用視されていない私立大学も増えてきている。
このような大学での任期制雇用はコスト削減のみで考えた雇用方法となっている。
大学に取って教員は財産としてではなく、大学を維持させるための単なる部品となっている。
このままでは大学が生き残っても長期的な研究を行う研究者は生き残れない。

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2008年2月25日月曜日

異国の地 大阪天王寺

大阪のJR天王寺駅の構内を歩いていると、どうも歩きにくいと感じたので、すこし立ち止まって観察すると、歩く人がそれぞれバラバラの方向に歩き、人によって歩くスピードもまったく違う。
まわりの速度にあわすことも無く思い思いの方向へ。
どうりで歩きにくいはず。
駅の構造上の問題かとしばらく観察しても、どうもそういう理由でもない。
エスカレータも片側が急ぐ人というわけでもない。
新大阪駅などではあまり感じなかったが、この天王寺ではかなり様子が違った。
名古屋でも神戸でもなく、大阪梅田でもなく、ここは天王寺
異国に来た気分だった。


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2008年2月24日日曜日

複数大学で共同学部 設置基準改正へ

文部科学省は複数の大学が教員や施設を出し合って授業を行い、各大学連名の学位を授与する「共同学部」「共同大学院」を作れるように大学設置基準を改正する検討を始めた。

ニュースソース
http://www.asahi.com/national/update/
0223/TKY200802230211.html

大学の全入時代を迎えて、多くの大学で定員割れが起こっている中、単独で学部を新設するには資金面でも難しい。
複数の大学が共同で学部を設置できることは、画期的ではあるがまだまだ少ない。
しかし、私学では法人同士の合併よりは比較的作りやすいだろう。
今後、どれだけ連合での学部や大学院が設置されるか楽しみだが、やはりこれも定員割れの単科大学では難しいかもしれない。
今回の改正では、共同学部・大学院の学生は参加する全大学に所属し、学位は各大学連名で授与する形を検討している。


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2008年2月23日土曜日

都内の大学でPCの盗難相次ぐ

都内の大学でパソコンなどの盗難が相次いでいる。
いずれも春休み中の研究室などが狙われ、被害品も似ていることなどから、警視庁は同一犯の可能性もあるとみて捜査している。

ニュースソース
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/
20080223AT1G2201Z23022008.html


研究室のパソコンには個人情報がたくさん入っていたり、研究データが入っていたりと漏れて欲しくない情報ばかりだ。
なるべく大切なデータは端末には置かずにサーバ内に保存していますが、つい作成中のデータを端末だけに保存していたりしてしまっているので、注意が必要かな。


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PDAを超えた携帯用ゲーム機

E-learningや対面授業での補助ツールとして以前からPDAを用いた試みが様々おこなわれてきたが、最近はニンテンドーDSやSONY PSP等を用いることが多くなている。
PDAに比べて価格が安いことや、学生がゲーム機に慣れ親しんでいるなどの理由で導入しやすい。
また、どちらのゲーム機とも無線LANを用いてネットワークへの接続が簡単におこなえるという利点もある。
ニンテンドーDS 、SONY PSPどちらのゲーム機も1万円台で購入でき、端末のコストも低く抑えることができる。
今のところ、PSPに比べてDSの方が、タッチペンを使える分優勢といったところだろうか。
ゲーム機がネットワーク接続できWebブラウジングが可能となっている今、ゲーム機用の学習教材も比較的容易に作成できる。
PSPではGPSを装着することでカーナビにもなりとても便利に使える。
携帯電話がカメラやミュージックプレイヤー、そしてワンセグによるテレビを搭載し、マルチメディアコミュニケーションツールとなっているように、携帯用ゲーム機も今後もっと進化していくことだろう。


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2008年2月22日金曜日

斜陽産業となった大学

ここ何年かでとてもたくさんの大学ができた。
子どもの数が減っているにもかかわらず。
短期大学として危機感をもって大学へ改組したところも多い。
定員割れで経営困難な法人が98法人にものぼる。これからまだまだ増えてくるだろう。
小学校の教員養成系大学もたくさんできたが、小学校の教員採用が多いのはしばらくの間だけで、すぐに冬の時代がくるだろう。
最近流行った「こども」をつけた学部のみをもつ単科大学は一時的な人気だけで長くはもたないのではないだろうか。
大学としての運営能力をもたない短期大学や、専門学校が設置した大学は設備投資や学部増設は難しいため、今後は自然淘汰されていくのだろうか。
私学ではそれぞれに「建学の精神」などがあり、学校法人同士の合併も難しい上、創業者一族が支配しているところは合併も考えないかもしれない。
大学業界はかつての石炭産業のように斜陽産業となっている。
10年後、大学の数はどうなっているだろうか。

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私大から公立大へ 全国初の転換

公設民営方式で運営されている高知工科大学(高知県香美市)を公立大学法人化させる準備を高知県と同大が進めていることが21日、分かった。順調にいけば09年4月にも、事実上の「県立大」となり、私立大が公立大に転換する全国初のケースになるという。県は、財政への影響などを含め慎重に検討した上で、県議会の議決などを経て国に申請する方針。

ニュースソース
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802210071.html

高知工科大学はもともと公設民営の大学だが、大学間の競争激化で、最近は受験生も減少傾向にあったようだ。
公立大へ転換できれば、授業料も大幅に下がり、受験生の増加も見込まれる。
教職員の雇用がどうなるか詳しく知りたい。


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2008年2月21日木曜日

外食チェーンからの教員出向

大阪の私立高等学校が外食チェーンからの出向という形で教職員を雇用しているのは、違法な人材派遣にあたるとして、大阪労働局が職業安定法違反で是正指導していたことがわかった。
この外食チェーン社長が学校法人の経営再建を掲げて、91年に理事長に就任していたが、学園での不適切な会計処理が発覚し今年の1月に辞任している。
出向教員は96人で全教員361人の4分の1を占める。
出向教員を受け入れている学校法人は大阪、和歌山で八つの小、中、高校、幼稚園を経営している。
労働局から「こうした雇用形態は労働者供給事業にあたる」と指摘され、1カ月以内の是正を求められた

ニュースソース
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20080221p301.htm

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802210019.html


最近、大学でも有機契約の教職員が増え雇用問題が起こっているところも多い。
経費節約で即戦力だけを要求して、人を育てる場である学校でも、教職員を育てるということが少なくなっている。

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2008年2月20日水曜日

大学生への仕送り

全国大学生活協同組合連合会(東京)の調査によると、親元離れて暮らす大学生への仕送りが20年ぶりに月額8万円を切った。
1ヶ月の平均は7万9930円。
また、自宅から通学する学生の小遣いは1ヶ月平均1万5570円で1980年以降最低となった。
景気が上昇というニュースが出たりするが、潤っているのは企業だけで保護者の収入は伸びていない。
景気の低迷している地方から仕送りをするのは本当に大変だ。

最近の日本社会を見ていると、40年ほど前の日本の教育が間違っていたのではないかと最近思う。
教員養成系の大学にはその頃に小学校や中学校で教員をしていた人たちが、わずかながら残っている。
その方々からは、昔を懐かしむ声は聞いても、間違っていたという言葉は聞いたことが無いが。

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「空気を読む」大学生

全国大学生協連(東京)の学生生活実態調査で対人関係で「空気を読む」ことを意識する大学生が、全体の約83%に達しているという結果が出た。
周囲との関係づくりについて「周りの空気を読むことを気にする」とした学生が「気にする」「やや気にする」を合わせ、男子で81%、女子で85%を占めた。
「KY(空気が読めない)」という言葉が最近流行ったが、こんなにも多くの大学生が「空気を読む」ということに注意を払っているということに少し驚く。
日本では昔は小さなコミュニティの中で生きてきた。地域ごとに同じようなものを食べ、同じ苦労をして、同じような考えで生きていると、自然と相手のことも理解し合えてきたのだろう。
コミュニティの崩壊、経済格差、グローバル化。様々な要因が重なり、人々の価値観が多様化した現代社会に生きる若者の苦労も少しわかるような気もする。
現代の若者のコミュニケーション能力の不足が問題視されることもあるが、それは大人も同じこと。
大人たちよりもむしろ若者のの方が、コミュニケーションを取るための方法を一生懸命模索しているのかもしれない。

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2008年2月19日火曜日

広がるか大学向け0円ビジネス

都内の大学で広告入りの無料ノートが配布されている。
ノートの余白部分には広告が入る。B5判で16枚入りのルーズリーフ。
事務機器販売会社「全立」(東京都三鷹市)が行っているエコフルと呼ばれるもので都内の10大学で配布されており、各大学の配布料量は200冊。
午前中にはすべてなくなってしまうらしい。
大学向けの0円ビジネスには、「タダコピ」が以前からある。タダコピについている広告は実際に効果があるようだ。
オーシャナイズの売上高は、07年3月期の7200万円が今期は一気に2億8500万円まで拡大するとの予想。
テレビの民放放送も受信料を支払わずに見れているのも、テレビ局に広告収入があるから。
これは当然のようになっていますが、ノートも広告が入っているのが当然のようになるかもしれない。


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2008年2月18日月曜日

大学教員の高校回り

最近多くの大学で、高校へ学生募集に回っている。
友人の高校教員はほとんどの大学は突然来て、少ない空き時間をとられてとっても迷惑とのこと。
ひどい場合は、その高校の元校長とやらが営業にきて、大きな態度で大学の宣伝して帰る。
帰ったあと大学へも苦情の電話をするらしい。
こうなったら逆効果。
受験生を減らして回っているようなものですね。
そもそも、大学教員なんて営業には向かない人が多いんじゃないだろうか。
大学の思惑とは正反対の高校が以外と多いのでは。


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2008年2月17日日曜日

私大や短大「経営困難」98法人

少し前のニュースになりますが、
日本私立学校振興・共済事業団は、全国の大学法人64と短大法人34が早急に改善が必要な「経営困難状態」(イエローゾーン)にあり、うち15法人は「いつつぶれてもおかしくない」レベルと判定した。
法人名などは未公表であり、あまりにも情報が少なく、受験生などにとっては不安を煽るだけの内容だ。
関西学院大学と聖和大学の合併や慶応大学と共立薬科大学の合併などはニュースとして出ていますが、本来これだけ多くの法人が危機に瀕しているのであれば、もっと多くの再編があってもおかしくないのですが、大学業界ではあまり動きがない。
企業間であればもっと大きな動きがあると思いますが。

今後、募集停止せざるおえない大学や短期大学が大量にでる可能性もある。

ニュースソース

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2008年2月16日土曜日

教職員らが賞与など支払い求め提訴

大学の教職員らが、賞与や時間外割増賃金(残業代)が適正に支払われていないとして、同大学を経営する学校法人を提訴した。
ニュースソースは
http://www.nikkansports.com/general/
f-gn-tp0-20080213-320924.html

2006年度から一方的に減額されたとしている。

このような大学は最近非常に多いと思います。
大学での二極化が進み定員割れの大学がたくさん出ています。提訴するほど元気のない大学がかなりあるんじゃないでしょうか。

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